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昨日花見した!…っていっても、都内の公園をさくっと歩いただけ…。
もっとゆっくり見るはずだったんだけど、そちらの公園にお住まいの方々のお洗濯ものやら、花見とは名ばかりのとっても大騒ぎな方々がたくさんいて、花見気分がなくなったw

しかし、みずのさんとイチヒツ萌え話しながらの花見は有意義でしたw

その後は池袋移動して、餃子をたっくさん食べたvvv
そんでケーキも食べたvvv
豚になったwww

そんでケーキで幼児ヒツで萌え萌えwww
たまらんーvvv







<花見>

『よし!できたぞ!』
『おう!』

冬獅郎の大好きなたらこのおにぎりをたくさん作ったオレは、部屋でいそいそと小さなリュックにおやつを詰めているこれまた小さな背中に呼びかけた。
すぐに元気な返事が聞こえ、冬獅郎がオレと出かけるのをとても喜んでいろことが伺えて、なんだかうれしくなった。

『オレのおにぎりちょうだい』
『ほら』

最初は食べやすいように小さく握ってやろうと思ったが、オレのと大きさが違うとすねてしまうので、同じ大きさにつくってやったおにぎりを二つ渡してやる。
まだ温かいそれに冬獅郎は頬を寄せて『あったけー』とつぶやいた。
おそろしくかわいい。
そして自分のリュックに入れて、振り返った。

『いちごーよういできたぞ』
『ん。じゃああとはどっかで飲み物買っていくか』
『うん!』

外は天気予報通り穏やかに晴れていて、気温も高かった。
きっと数日前まではちらほらとしか咲いていなかった桜も、今日は満開になっているだろう。
気持ちよい風が時折吹く中、オレと冬獅郎は散歩がてら少し遠い公園まで足を伸ばすことにした。

公園へ向かいながらも、あちこちに咲いた桜やチューリップなどの花が目を楽しませてくれる。
冬獅郎も綺麗な色の花を目にするたびに、嬉しそうに近寄っては眺めていた。
そんな姿をオレはしっかりとデジカメにおさめつつ、ゆっくりと目的地へ歩を進めた。

途中のコンビニでお茶とジュースを買い、目的の公園へとたどり着いた。
ここは以前、冬獅郎が幼稚園で大げんかして一人で逃げ込んだ公園だ。
今考えても、幼稚園からだいぶ離れたこの公園にこいつがどうやって一人で来たのか、信じられない。
そんなことを思い出しながら中へと入った。
土曜日ということもあって、花見の名所などではないこの公園も、それなりに花見客でにぎわっていた。
屋台などがある訳ではないので、皆弁当や酒を持参して盛り上がっているようだ。
名所ではないといいながらも、この公園にはたくさんの桜が植えられていたし、数種類の桜と、池の周りに植えられた色とりどりの花が美しくて、地元の人間の隠れた花見所だった。

『さくら!たくさんさいてる』
『そうだな、思ったよりすっげー多いな、冬獅郎、まずは散歩しながら花見するか?』
『うん、みる』

手をつないで歩きながら桜を眺める。
本当に綺麗だった。
オレがひくい枝の桜を間近で見ていると、くいくいとズボンを引っ張られた。

『いちご、おれもちかくでみたい』
『あ…ああごめん、よしおいで』

抱き上げてやり、冬獅郎が見やすいように枝の近くに体を寄せてやると、小さな手を伸ばして花びらに触ったり、においを嗅いだりしている。
普段は乱暴な子供だが、花や動物にたいしてはとても優しい子だ。
オレはたまに見せるどんな冬獅郎の姿に、思わず微笑む。
そのまま冬獅郎を抱いたまま、しばらくゆっくりと花見をし、池のそばまで歩いた。

『お前、前にココまで一人で来たんだよな…ごめんな?あん時怒ったりして』
『…いーもん…いちごはわるくないから…』

いいながらきゅっとオレの首にしがみついてきた。
柔らかいほっぺが心地よくて、軽く頬にキスをした。

『いちご、はらへった…』
『だな…じゃああっちのベンチで食うか?それとも…せっかくだから桜の木の下行くか』
『うん』

この公園にはたくさんの芝生があり、そこにシートを広げて弁当にすることにした。
結構たくさん人はいたが、まだまだいい場所は見つかりそうだ。
そして、あまり大きくはないが、とても綺麗な枝振りの桜の下へシートをひいて落ち着いた。
ここからなら、真上に桜が咲いてるし、少し離れたところには大きな桜が何本もあって、遠目に見ても楽しめる。
それに盛り上がっているグループ達からも距離はあるので、静かに過ごせそうだ。
シートの上に座った冬獅郎は、さっそくリュックからおにぎりを取り出して、食べ始めた。

『ジュースここ置くからこぼすなよ』
『ん…いちご、おにぎりうめー』
『良かったな、ゆっくり食えよ?』

よほどおなかが空いていたのかがつがつと食べる冬獅郎をみながら、オレもおにぎりにがぶりついた。
外で食うっていうのもあるかもしれないし、こんな綺麗な桜を見ながら食べるのだから、ただのおにぎりも何倍も美味しく感じた。

『あ!』
『どうした?』

突然声を上げた冬獅郎に、オレは振り向くと、冬獅郎が持っている食べかけのおにぎりの上にピンクの花びらが一枚乗っていた。

『いちご!はなびらおちてきた!』

嬉しそうにおにぎりを掲げ、見つめている。
あたりを見渡せば、ちらちらと時折花びらが散っているのが見える。
もう満期だし、後は散ってしまうだけなんだな、と思うと少し寂しい気分になる。
冬獅郎はまだ花びらを見つめていたが、このままではいつまでもおにぎりを食べられない。

『そうだ、冬獅郎!花びら綺麗なの拾ってさ、押し花つくろうか』
『おしばな?』
『うん、押し花。花びらやお花とかをな、本とかに挟んでおいて、しばらくすると、枯れないで綺麗な色で残るんだ。それでなんか作ろうぜ』
『うん!』
『じゃあ、弁当食っておやつ食ったら拾いにいこう』
『ん…じゃあこの花びらも持ってっていい?』
『いいぞ、…っとじゃあこの袋に入れようか』

オレがおにぎりを入れていたビニール袋にそっと花びらを入れる。
そうすると、冬獅郎はまた元気におにぎりを食べ始めた。
珍しく、大きなおにぎりを2個平らげた。
おやつは後回しになった。

食事をすませ、しばらく二人で寝転がり、真上に咲く桜を眺めた。
とても気分がいい。

『さて、冬獅郎、花びら拾いに行こう、それにせっかくおやつも持ってきたんだから、腹空かせないとな』
『ひろう!たくさんひろおうぜ!』

いったんしーとや荷物を片付け、花びらを選別しながら広い集める。
冬獅郎も嬉々としてあちこち走り回り、桜以外の花びらもたくさん拾ってきた。
すぐにオレの両手にいっぱい位の花びらが集まった。

『もういいだろ。あとは家に帰ってからだ』
『おう、じゃあおやつ!』

どうやらこいつは今日はとんでもなく食欲旺盛だ。
ひろった花びらを嬉しそうに眺め、満足げな顔でオレを見上げてくる。
本当に今日はかわいらしい。
近くのベンチに座り、花びらを痛めないよう注意しながらバッグにしまい、取り合え巣お茶とジュースで一息ついた。

『おしばなたくさんできるか?』
『うーん…まざ旨く行くかはやってみないとわかんないけど、綺麗なのが出来るといいな』
『うん、そしたらおれのへやにかざる!』
『そうだな、ママにも見せてやれよ?』
『うん』

毛こう動き回っていたようで、気がつけば体がだいぶ火照っていて、オレは一気にお茶を飲み干した。
冬獅郎も喉が渇いていたのか、もうペットボトルの半分までジュースが減っている。
持ってきたお菓子を少しづつ食べ、再び腹が満たされたところで、そろそろ帰ろうかという時間だった。
まだ15時にもならない時間だが、夕方の子供向けの番組を逃したらやっかいだ。
満開の桜を背にして帰るのは心が引けたが、帰り道にも咲いているし、また来年も再来年もある。

『なーいちご、こんどおはなみいつするんだ?』
『そうだな…もう今年は散っちゃうだろうから、また来年だな』
『そっか…じゃあらいねんもいちごとみる!』

毎年こいつと花見が出来るといいな…なんて思っていたら、先に冬獅郎にいわれてしまった。

『そうだな、今度はもっと豪華な弁当もってこような』
『エビフライいれて!』
『はいはい』

では冬獅郎のママにお願いして立派な弁当を作ってもらわなければ…。
さすがにオレの一人暮らしのアパートでは豪華なもんは作れないし、何よりエビフライは高レベルだ…。
揚げ物用の鍋なんてないし、エビは高い…。

へんなところで、オレは出世を願う形になってしまった。
だが、来年の花見のことを思ってか、押し花作りのことを思ってかとても嬉しそうにオレの手を握りながら歩く冬獅郎を見ていたら、ますます頑張る気が湧いてくるオレはとても単純な脳みその構造をしているようだ。
やれやれ。

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