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スパークでは日番谷さんのこんな本が出ます。
いったい誰?という感じですが、幼児日番谷さん萌え。萌え。
ちっちゃい日番谷さんと黒崎さんの日常はすてきです。
ちっちゃい日番谷さん。かわいいですよね?
『冬獅郎!起きろ!』
一護の大きな声が早朝の黒崎家に響く。
『ほら!起きろったら!一回起こして起きなかったら遊園地行かねえっていったろ!』
『んー…』
『もう知らねえからな!今日はいかない!』
どたどたと足音をたて、一護は一回のリビングへとおりる。
『あれ?おにーちゃん冬獅郎くんは?』
『あいつ、こんだけ起こしても起きねーから今日はいかない』
『えー…お弁当作ったのに…』
『わりいな…でもあいつさ、たまにはびしっとやってやらないとだめだ!』
『起きたら大騒ぎだなー、いちにいー』
『しかたねーな…でも甘やかしてばっかじゃだめだからな』
昨日した約束。
一護と遊園地に行けると喜んでいた冬獅郎だったが、興奮してしまい、夜は遅くまで起きていた。
いつまでも寝ようとしない冬獅郎に、一護は『明日一回で起きなかったら、遊園地は取りやめ』という約束をした。
『いーもん!おれおきるもん!』
『ほんとだな?泣いたってだめだからな!』
『おれなかないもん!』
『よし』
一応しっかりと遊園地に行く用意はして寝たのだが、一護は薄々こうなることは予想していた。
冬獅郎はちょっとやそっとじゃ起きないお寝坊さんだ。
普段のお出かけなら、うんうんうなっている冬獅郎を抱き起こし、着替えさせて連れて行くのだが、いつまでもこんなんでは、先が思いやられる。
一度痛い目をみないとわkらないかもしれない…と一護は思い、3連休を利用して、1日がつぶれても、次の日を保険にして冬獅郎の寝坊を少しでも直す訓練…とういか、少し厳しく言ってやろうとおもったのだった。
約束通り一護は、冬獅郎を一回起こしてみて、すぐにあきらめてリビングで妹の用意してくれた朝ご飯を食べ、ゆっくりお茶をすする。
まだ冬獅郎は起きない。
一度部屋にもどり、宿題のノートを取りにいったが、相変わらずおなかをだしたまんま大の字で寝る子供は起きる気配もなかった。
軽くため息をついてリビングで宿題をやろうと階段を下りる。
小1時間ほどで宿題も終わり、時計を見れば午前10時。
そのとき、リビングの外からか細い声で『いちごぉ…』という声とともに、よたよたと歩く足音が聞こえてきた。
一護はそちらを見ないようにして、冷蔵庫に飲み物を取りに向かう。
『いちご…』
リビングへ入ってきた冬獅郎。
頭は寝癖まみれ。
パジャマはよれよれ。
まぶたは半分しか開いていない。
『いちご…ゆーえんちは?』
『今日は行かないぞ』
『!』
半分しか開いていなかったまぶたを一瞬で全開にした冬獅郎は、今の一護の言葉で一気に目が覚めたようだ。
『なんで!いちご!ゆーえんち!』
『…お前今何時だと思ってるんだ?もう10時すぎちゃってるんだぞ?午前のおやつの時間だぞ?』
『あ……』
『お前…おれちゃんとおこしたんだからな?一回起こして起きなかったら今日は遊園地行かないって約束しただろ?』
『……』
『だから今日は行かない』
『……え…』
『せっかく遊子がお弁当まで作ってくれたんだぞ?ちゃんと遊子にも謝るんだ!』
『……なんで?ゆーえんち…』
『だから、だーめ!』
『やだ!やだ!ゆーえんちいくの!いくったらいく!!!』
『もう無理。こんな時間だし、約束だろ』
『いくの!』
冬獅郎はとうとう床に足を投げ出し、暴れ始めた。
両足をじたばたさせ、両手をぶんぶん振り回している。
『うっさいぞ冬獅郎!ほら、起きたんなら顔洗って、歯磨いてこい!』
『やだ!ゆーえんちいく!』
『行かないぞ。いくら暴れたってだめなもんはだめだ』
『いちごのばか!』
『お前が悪いんだから仕方ないだろ?』
『うあぁぁん!』
泣き出した。
こうなるともうしばらくは放っておくしかない。
一護は冷蔵庫から出したジュースを飲みつつ、いすに座って知らんぷりを決め込んだ。
冬獅郎は、大きな声で泣きながら『いちごのばか!』を連発している。
それでもしばらく知らないふり、聞こえないふりをしていたが、だんだん冬獅郎の声がかれてきて、涙も鼻水もすごいことになってきたので、さすがにそばに行ってやろうかと思ったが、ぐっとこらえてノートを部屋へ戻しにいった。
部屋へ言った一護は、しばらくここにいることにする。
下ではまだ泣き続けている冬獅郎の声が聞こえていた。
おやじも夏梨も今は出かけているし、遊子には手を出さないように言ってあるからしばらくは一人で反省すればいい。
ベッドに寝転がり、これからどうしようかと考えていると、どうやら冬獅郎は泣くのをやめたようだ。
さすがにここまで放っておかれて、自分尾わがままは通用しないとわかったのだろう
。
さて、あいつどうするかな?なんて思いながらも、耳をそばだてて冬獅郎の動きを気にしている当たり、俺もまだまだ甘いのかな…なんてことを思う一護だった。
つづく。
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