忍者ブログ
ブログ
[128]  [127]  [126]  [125]  [124]  [123]  [122]  [121]  [120]  [119]  [118
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。




春コミで、パンツの話ばっかりしてたら、パンツ園児日番谷が頭から離れないよ。

そして、ザンプ見て麗しくカワユい日番谷に土下座…。
日番谷で変態妄想ばっかりしててごめんなさい。




いちごととうしろう
(ヒツ園児一護小学生兄弟パラレル)


『いちご!クレヨンかして!』
『えー…お前自分のあるじゃん!自分の使えよ』
『ない!いちごのかして!』

まだ小さい冬獅郎のクレヨンは12色。
一護は小学4年生、だから少し多い18色。
冬獅郎は自分が持っていない色を使いたくて、自分のクレヨンがあるのに、一護のを使いたがる。
始めは一護もお兄さんなので、快く貸してやっていたが、まいどまいど冬獅郎が使った後は折れたり、色が混ざってしまったり、箱が汚されたりで、割と綺麗好きな一護としては自分のクレヨンが戻ってくるたびにがっかりしていた。

『もー、今度は汚すなよ!』
『わかってるもん』
『…ほら…』

嬉々として一護からクレヨンを受け取り、大きな画用紙に絵を描き始めた弟の姿をみながら、一護は軽くため息をついた。
そして、無事に手元にクレヨンが戻ってくるのを祈って机に広げられた算数のドリルと向き合った。

しばらくはおとなしく絵を描いていた冬獅郎だが、どうやら飽きたらしく、片付けもせずに今度は部屋の隅に積まれたおもちゃを物色し始めた。

『とーしろー!ちゃんと片付けろよ!』
『あとで』
『今片付けろ!』
『やだ!』

相変わらず言うことを聞かない冬獅郎に飽きれつつ、一護はあきらめずに言い聞かせる。

『幼稚園でもちゃんと片付けろって言われるだろ!家でもちゃんとしないとだめだぞ』
『じゃあいちごがかたづければいい』
『自分のは自分でやるんだよ!』
『オレはいーの!』
『おまえ!言うこと聞けよ!今日おやつやんねーぞ!』
『いちごがきめんなよ!おやつくうもん!』
『だーめ!お前のケーキオレが食っちゃうから。嫌だったら片付けろ!』

しばらく言い合いをしていたが、おやつの話題になるといっそうヒートアップした。
今日のおやつは冬獅郎の大好きなロールケーキ。
もちろん一護も大好きだ。
だが、冬獅郎はその大好きなケーキが貰えないと言われて、すっかり怒ってしまった。
一護が机から離れ、リビングへ行こうとしたとき、

『おれケーキくうもん!』

いいながら一護の元に走ってくる。

『だめだ!ちゃんとクレヨン片付けたらだ!』

一護はドアの前に仁王立ちして、冬獅郎の行く手を遮る。
冬獅郎は右に左に動きなんとか一護を避けて部屋の外へ出ようとするが、一護は冬獅郎を捕まえて部屋に戻す。

『どけよ!』
『だめったらだめ!いいかげんかたづけろ!』

とうとう一護は怒鳴った。
一瞬ひるんだ冬獅郎だったが、涙目になりながらもなんとか反撃しようと、一護に向かっていく。
でも、まだ小さい冬獅郎が一護に勝てる訳もなく、またしても軽く突き飛ばされ、部屋の床にコロコロと転がった。

『なんだよぉ!』
『お前が悪いんだろ!冬獅郎!』

必死に起き上がりながら、冬獅郎はすぐそばにあった一護のクレヨンを数本掴み、半泣きになりながら、一護に向かって投げた。

『いて!』

すかさず、また何本か掴んで投げた。

『おい!やめろって!』
『だって!だっていちごが!』

一護が怒るんだもん…と言おうとして、一護をにらみ上げた冬獅郎だったが、一護の様子がおかしいと気づく。
一護は、冬獅郎が投げたクレヨンが思い切り目に当たったのだ。
目を押さえてしゃがみ込んだ一護に、冬獅郎はびっくりして動けなくなってしまった。

『い…いちご…?』
『………』

うずくまる一護からは返事が無い。

『いちご?』

さすがに自分は大変なことをしたのだろうかと、冬獅郎は焦りだした。

クレヨンの当たった場所は目と言っても、まぶただったので、一護としてはたいして委託は無かったのだが、あまりにも言うことを聞かない冬獅郎を少し脅かしてやろうと思い、うずくまって大げさに痛がっていたのだ。
どうやら効果はてきめんで、冬獅郎は今にも泣きそうな顔で、一護の様子をうかがっている。

『いちご…?』

おそるおそる一護に近づき、下から一護の顔を覗きこむ冬獅郎。

『いちご…?いたいの?』
『……』

もうすっかり涙声の冬獅郎。

『いちご…!いちごぉ!』

一護は押さえた手の隙間から、冬獅郎を盗み見た。
顔をくしゃくしゃにして、自分のしでかしたことにびっくりしているようだ。
そろそろ許してやるか…と目を押さえていた手を離した。

『ふぁ…いちご!』
『痛いじゃないか冬獅郎…』
『だって…だって…』
『だってじゃないだろ?オレいたかったんだぞ?』
『………ごめ…んなさい…』
『きーこーえーなーいー』
『…!…ご…ごめんなさい!』

必死に一護の服を掴んで謝ってくる冬獅郎に、一護は良くできました、と頭を撫でてやった。
すぐに冬獅郎は一護に飛びつき大声で泣き出した。

『まったくー…もう物投げたりしちゃだめだぞ!』
『…うぇ…ぅん…』
『ちゃんと片付けして、一緒におやつたべよう?』
『…うん…』

一護にしっかりしがみついたままの冬獅郎をなんとかひっぺがし、二人で散らばったクレヨンを箱に仕舞う。
冬獅郎が投げたときに黄色のクレヨンが折れてしまったようだ。
まっぷたつに折れたクレヨンをみて、冬獅郎が『あ…』とつぶやいた。

『床に当たった時折れちゃったんだな…』
『…う…』

しばらくうつむいていた冬獅郎だったが、すぐに何かを思いつき、自分の幼稚園のバッグを漁りはじめた。
そして、クレヨンの箱を取り出し、黄色のクレヨンを選んで、しっかりそれを握り一護の元に戻ってきた。

『これ…いちごのととりかえっこする』
『え…?』
『いちごの折ったの…おれだもん…だからおれのととりかえっこ…』
『冬獅郎…』

ずいっとクレヨンを差し出してくる冬獅郎に、一護はなんだかたまらなくなって、何度も小さな頭を撫でた。

『ありがと…でもいいよ、オレもうクレヨンあんまり使わないし。冬獅郎は幼稚園でいっぱい使うだろ?』
『でも…』
『いいから!ほら、それもきちんとしまって、はやくケーキたべよ?おれ おなかぺこぺこだ』
『おれも!おれもぺこぺこ!』

嬉しそうに冬獅郎は自分のバッグにクレヨンをしまい、ぱたぱたと一護の元へ走ってくると、きゅっと小さな手で一護の手を握ってきた。

一護はそのてを握り返すと、冬獅郎を連れて、リビングへ降りていった。









だからなんで一護まで小学生なんだよ…とほほ。
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
<< 無題 HOME 春コミー… >>
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
フリーエリア
最新CM
[08/27 ハナ・ザ・ヘルペス]
[08/20 いてや]
[08/19 鼻]
[08/19 いてや]
[08/18 waca]
最新TB
プロフィール
HN:
いてや
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
最古記事
(10/02)
(10/06)
(10/07)
(10/08)
(10/10)
アクセス解析
忍者ブログ [PR]