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とかいいながら。ちょっとでも薄着しようもんなら、帰り寒くて死ねる。
そもそも朝が寒い…。
でも、でも朝厚着して帰り暑かったらとか、昼間浮いちゃうじゃんとか…そーゆーの考えちゃうし。
近所の桜が3分咲き。
もうお花見をしてる人もたくさん。
あたしも今週来週花見に。
大人数は嫌なので、少人数で散歩程度に。
去年は新j宿の中央公園とかにも行ったけど、今年は逆方向で川越とかに行ってみようとおもう。
『幸せの時間』
正午を知らせる鐘が響く。
日番谷はそれが耳に届いているのだろうが、顔を上げようともしないで書類に筆を走らせていた。
『隊長ー。あたしお昼行っちゃいますよー』
『あぁ…』
『じゃあ、お先に!』
『…』
鐘がなると同時に昼食へと立った副官へちらりと一瞥をくれ、またすぐに書類へと視線は戻った。
さすがに空腹を感じてはいるので早く何か腹に入れたいが、今日はどうしても午後の時間を空けておきたかった。
いつもは自分が現世に赴いて逢うことの多い恋人の黒崎一護が、今日はこの尸魂界へ来ている。
理由は良く知らないが、どうやら自分には関係のない事らしいので、深くは追求しなかった。
それよりも一護が近くにいるという幸福感が勝り、普段から日番谷の得意とするポーカーフェイスを保つのだけで精一杯だった。
明日は休みなので、一護と過ごす時間はあるにはあるのだが、普段なかなか逢えない身としては、このチャンスは逃したくない。
出来るなら今日だって仕事を放りだしてしまいたかった。
だが、隊長である自分がそんなことが出来るはずもないし、何よりもまじめな日番谷の性格では仕事を放り出すなんてとんでもないことだった。
幸いにも本日は書類整理のみの業務だったので、集中すれば半日で終わると判断し、いつもより早く出勤して今まで書類と格闘していた。
(あと…少し)
書類もあと数枚となったところで、執務室の扉が勢いよく開いた。
この世界と現世を合わせても、こんな勢いで扉を開け、且つ挨拶もない人物は自分の副官である松本を始め数名しか思い当たらない。
しかも、目の前に現れた人物は霊圧のコントロールがお世辞にも上手とは言えない。
『冬獅郎!迎えに来たぜ!』
『……黒崎…』
『…こら…お前…』
日番谷に名前を呼ばれた途端、少々むっとして足音も荒く日番谷に近づいた一護は、未だいすに座ったままの日番谷を見下ろし、ため息をついた。
『黒崎じゃねーって、一護!一護だろ!』
『…うるせーな…どっちでも…』
『ダメだ!オレは一護って呼ばれてーんだ!』
腕を組んですねたように顔を背ける一護。
いつも合う度に名前で呼べと言われる日番谷。
日番谷としては恥ずかしいので、そんなまねはしたく無いのだが、いつもこの喧嘩に時間を費やしてしまうため、今日は珍しく自分から折れてやる事にした。
『わかったよ…いち…ご…』
『…お』
心では何度『一護』と呼びつつ気高わからないのに、いざ言葉に出すと途端に恥ずかしくなってしまい、赤くなってしまったであろう頬を隠すように日番谷は俯いて、まだ少し残っておる書類に手を付けた。
『あれ?お前まだ仕事ずいぶんあんのか?また出直してこようか?』
『…いや…もうおわるから…』
『そっか…じゃあ、悪いけどそこで待たせてもらうな』
『ああ…茶も出せなくて悪いな』
『いいって。今日はお前の行きつけのメシ屋連れてってくれんだろ?腹一杯食いたいから、もう水一滴も飲まねーよ』
『そうか…』
わらいながらソファにどっかりと座った一護。
にこにこしながら日番谷の姿を見ている。
『あっち向いてろよ…』
『へいへい』
じろじろ見られては集中できない…というよりも、大好きなブラウンの瞳に見つめられては、恥ずかしくて仕事どころではない。
それから数分も経たずに書類は片付いた。
これで今日の業務は終了だ。
明日の休みも含め、丸1日半の休暇だ。
まずは、昼食に行く約束をしている。それからはまだ予定は決めていないが、久しぶりに二人きりで過ごせるので、別に無理して予定をいれずとも良かった。
側にいられるだけでいい。
照れ屋の日番谷には口が裂けてもそんなことは言えなかったが。
昼食は、いつも日番谷が利用している定食屋へと一護を連れて行こうと決めていた。
せっかくだから、多少豪勢なものでも御馳走してやろうかと考えていた日番谷に、一護は『お前がいつも行ってる所に行きたい』と言い出したのだ。
別に断る理由はなかったので、その一護の言葉に従うことになった。
『おい…くろ…一護!終わったぞ』
『お?はえーな!さっすが冬獅郎!』
『当たり前だ。お前と一緒にするな』
『ちぇ…ま、事実だからしゃーねーか!』
『…ったく』
軽く嫌みを言ったつもりだった日番谷だったが、既に一護は日番谷とともに過ごせる時間のことしか頭に無いようで、満面の笑みで日番谷のもとへ駆け寄ってきた。
軽く机上を整え、松本へとメモを残す。
一護は既に入り口でそわそわしながら待っている。
まるで、散歩に連れて行ってもらえる犬の様だと日番谷は内心苦笑する。
『なあ冬獅郎、メシ食ったら何しよっか?』
『…きが早いな、メシ食いながら考えればいいだろう』
『それもそうだな』
『ほら!行くぞ』
『おう』
久しぶりに過ごせる二人の時間。
恋人と呼ぶにはまだまだ幼稚な二人の頭の中は、お互いの事よりももうすぐありつける昼ご飯の方が比重が重いかもしれなかった。
だが、誰よりも大切な人と食べる食事は、きっとどんな豪華なものよりもおいしく感じるに違いない。
春間近の柔らかい日差しが二人を優しく包んでいた。
続く。
そもそも朝が寒い…。
でも、でも朝厚着して帰り暑かったらとか、昼間浮いちゃうじゃんとか…そーゆーの考えちゃうし。
近所の桜が3分咲き。
もうお花見をしてる人もたくさん。
あたしも今週来週花見に。
大人数は嫌なので、少人数で散歩程度に。
去年は新j宿の中央公園とかにも行ったけど、今年は逆方向で川越とかに行ってみようとおもう。
『幸せの時間』
正午を知らせる鐘が響く。
日番谷はそれが耳に届いているのだろうが、顔を上げようともしないで書類に筆を走らせていた。
『隊長ー。あたしお昼行っちゃいますよー』
『あぁ…』
『じゃあ、お先に!』
『…』
鐘がなると同時に昼食へと立った副官へちらりと一瞥をくれ、またすぐに書類へと視線は戻った。
さすがに空腹を感じてはいるので早く何か腹に入れたいが、今日はどうしても午後の時間を空けておきたかった。
いつもは自分が現世に赴いて逢うことの多い恋人の黒崎一護が、今日はこの尸魂界へ来ている。
理由は良く知らないが、どうやら自分には関係のない事らしいので、深くは追求しなかった。
それよりも一護が近くにいるという幸福感が勝り、普段から日番谷の得意とするポーカーフェイスを保つのだけで精一杯だった。
明日は休みなので、一護と過ごす時間はあるにはあるのだが、普段なかなか逢えない身としては、このチャンスは逃したくない。
出来るなら今日だって仕事を放りだしてしまいたかった。
だが、隊長である自分がそんなことが出来るはずもないし、何よりもまじめな日番谷の性格では仕事を放り出すなんてとんでもないことだった。
幸いにも本日は書類整理のみの業務だったので、集中すれば半日で終わると判断し、いつもより早く出勤して今まで書類と格闘していた。
(あと…少し)
書類もあと数枚となったところで、執務室の扉が勢いよく開いた。
この世界と現世を合わせても、こんな勢いで扉を開け、且つ挨拶もない人物は自分の副官である松本を始め数名しか思い当たらない。
しかも、目の前に現れた人物は霊圧のコントロールがお世辞にも上手とは言えない。
『冬獅郎!迎えに来たぜ!』
『……黒崎…』
『…こら…お前…』
日番谷に名前を呼ばれた途端、少々むっとして足音も荒く日番谷に近づいた一護は、未だいすに座ったままの日番谷を見下ろし、ため息をついた。
『黒崎じゃねーって、一護!一護だろ!』
『…うるせーな…どっちでも…』
『ダメだ!オレは一護って呼ばれてーんだ!』
腕を組んですねたように顔を背ける一護。
いつも合う度に名前で呼べと言われる日番谷。
日番谷としては恥ずかしいので、そんなまねはしたく無いのだが、いつもこの喧嘩に時間を費やしてしまうため、今日は珍しく自分から折れてやる事にした。
『わかったよ…いち…ご…』
『…お』
心では何度『一護』と呼びつつ気高わからないのに、いざ言葉に出すと途端に恥ずかしくなってしまい、赤くなってしまったであろう頬を隠すように日番谷は俯いて、まだ少し残っておる書類に手を付けた。
『あれ?お前まだ仕事ずいぶんあんのか?また出直してこようか?』
『…いや…もうおわるから…』
『そっか…じゃあ、悪いけどそこで待たせてもらうな』
『ああ…茶も出せなくて悪いな』
『いいって。今日はお前の行きつけのメシ屋連れてってくれんだろ?腹一杯食いたいから、もう水一滴も飲まねーよ』
『そうか…』
わらいながらソファにどっかりと座った一護。
にこにこしながら日番谷の姿を見ている。
『あっち向いてろよ…』
『へいへい』
じろじろ見られては集中できない…というよりも、大好きなブラウンの瞳に見つめられては、恥ずかしくて仕事どころではない。
それから数分も経たずに書類は片付いた。
これで今日の業務は終了だ。
明日の休みも含め、丸1日半の休暇だ。
まずは、昼食に行く約束をしている。それからはまだ予定は決めていないが、久しぶりに二人きりで過ごせるので、別に無理して予定をいれずとも良かった。
側にいられるだけでいい。
照れ屋の日番谷には口が裂けてもそんなことは言えなかったが。
昼食は、いつも日番谷が利用している定食屋へと一護を連れて行こうと決めていた。
せっかくだから、多少豪勢なものでも御馳走してやろうかと考えていた日番谷に、一護は『お前がいつも行ってる所に行きたい』と言い出したのだ。
別に断る理由はなかったので、その一護の言葉に従うことになった。
『おい…くろ…一護!終わったぞ』
『お?はえーな!さっすが冬獅郎!』
『当たり前だ。お前と一緒にするな』
『ちぇ…ま、事実だからしゃーねーか!』
『…ったく』
軽く嫌みを言ったつもりだった日番谷だったが、既に一護は日番谷とともに過ごせる時間のことしか頭に無いようで、満面の笑みで日番谷のもとへ駆け寄ってきた。
軽く机上を整え、松本へとメモを残す。
一護は既に入り口でそわそわしながら待っている。
まるで、散歩に連れて行ってもらえる犬の様だと日番谷は内心苦笑する。
『なあ冬獅郎、メシ食ったら何しよっか?』
『…きが早いな、メシ食いながら考えればいいだろう』
『それもそうだな』
『ほら!行くぞ』
『おう』
久しぶりに過ごせる二人の時間。
恋人と呼ぶにはまだまだ幼稚な二人の頭の中は、お互いの事よりももうすぐありつける昼ご飯の方が比重が重いかもしれなかった。
だが、誰よりも大切な人と食べる食事は、きっとどんな豪華なものよりもおいしく感じるに違いない。
春間近の柔らかい日差しが二人を優しく包んでいた。
続く。
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