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今日はみずのさんとデェトだった訳ですが、もうなんつーか、イチヒツトークとかしてると止まんないw
時間たんなすぎだって!

帰りにプリンタの下見をしたのですが、説明してくれたおにいさん、あたしの言ってること全く聞いてくれなくて、あそこで買うのはやめたくなったので、明日また別のとこいきますお。




『あ!日番谷隊長、いらしてたんですか!』
『あぁ…』

気配もなくたたずんでいた日番谷に、朽木ルキアが驚きつつも恐縮したように声をかけた。
それに、軽く返事を返しただけの日番谷。

『一護の奴に何かご用でしょうか?あやつは今、一階に飲み物を取りに行っておりますが、すぐ呼びますか?』
『いや、いい。ただ様子を見に来ただけだ』
『様子ですか?一護の…?』

ルキアは一護と日番谷がただならぬ仲なのを、薄々気づいている者の一人だったが、松本のように、二人の間をからかったり、踏み込んで聞いたりするほどの度胸はない。
なので、今のような微妙な物言いには多少敏感にはんのうしてしまう。

『最近のこの辺りの虚についてだ…』

一瞬たじろいだルキアに、日番谷が付け足す。
ルキアは『あ?え、あ、はいそうですよね…』などと、うろたえながらぶつぶつと独り言をくりかえしている。

『あいつも一応は、死神の一員だからな、何かあったときの為にも、普段から報告をしていた方がいいからな』
『そ…うです…よね、はい!その通りです!』
『…あぁ…』

一応、という所を強調し、日番谷は説明を続けた。

あまり普段から関わってもいない一護と日番谷が、最近いつも人目を避けるように会っているのは、近しい者なら相当鈍感ということでもなければ気づくことだ。
だが、『恋人』という言葉を聞いただけで、真っ赤になってしまう人一倍恥ずかしがりの日番谷が、一護と自分がそのような関係になっている事が知られるのは、あまり喜ばしい事ではない。
だから、人前では気のないそぶりをしたり、いつも以上に不機嫌な顔になっている事が多かった。
松本のようにからかっているのか、応援してくれているのか分からない様な扱いをしてくる者もいるが、たいていの者は日番谷が隊長ということもあり、見てみぬふりをするのだ。
一護とは言えば、そんな日番谷を気遣うように、努めて普通に振る舞ってくれていた。
そんな一護に、日番谷はこっそり感謝していた。

『お?冬獅郎じゃん!どうしたんだ?何か用か?』
『いや…別に…最近のお前の死神の仕事っぷりを監督しに来ただけだ』
『…なんだよ…先にいってくれりゃあ…飲みもんくらい用意したのに…』
『すぐに戻るからいい……ところで虚の…』
『あ!あの!日番谷隊長!わたくし、そういえばこやつの…一護の妹から、買い物を頼まれていたのを思いだしました!』
『あ?そうなのか?』
『え…さっき遊子なら、スーパー行くって…ってー!』

下で飲み物を入れている時に、遊子が買い物に出て行ったのを見ていた一護はルキアの台詞に疑問を投げようとした。
だが、ルキアはその一護のすねを想いっきり蹴飛ばした。

『申し訳ありませぬが、これから行って参りますので、こやつの事をしばらくお願いいたします』
『……いや…オレもすぐに…』
『何だよルキア!お前がのみてーって言ったからこれにしたんだぞ!せっかくいれたんだから飲んでけよ』

すねを擦りながら、一護はテーブルに置かれたアップルティーを指差した。

『すまんな一護、今日はスーパーという所が特売日という日らしいのだ。そういうことだから、店が閉まる前に行かなくてはならん。すまないが急ぐ。…日番谷隊長、申し訳ありませぬが、こんな飲み物でも、せっかく一護がいれてくれたものですので、お口に合うかどうかは分かりませぬが、飲んでいただけませんか?』
『なんだよ…オレがいれたんだから、うまいにきまってんだろーが…』

ルキアは一気にまくしたてると、日番谷に自分の分のお茶を進め、出かける為に立ち上がった。

『でも…朽木、これお前が飲みたかったんじゃ…』
『いいんです!それよりも特売日の方が重要なのです!』
『そ…そうか…わかった…もらうとする…』
『では、行ってまいります!一護!私は遅くなるかもしれんから、日番谷隊長によく指導してもらうのだぞ!』
『うるせーよ…全く…』

瞬く間に一護の部屋から出て行くルキア。
部屋に残された日番谷は、ルキアの様子に少々あっけにとられ、惚けてしまった。
一護は、オレンジの頭をがしがしかきながら、もごもごと文句を言っている。

『ま…いっか…冬獅郎?アップルティーのむか?』
『なんだ?それ…』
『紅茶にリンゴの味つけたやつ。お前リンゴジュース好きじゃん。結構うまいから飲めば?』
『…あぁ…』

ルキアが飲むはずだった紅茶を覗き込みながら、日番谷は曖昧な返事をする。

『ほら…熱いから気をつけろよ?』
『…おい黒崎…オレは子供じゃねーんだから…』
『一護だ』
『……』

日番谷に紅茶を渡しながら注意する一護に、反論しようとした日番谷が一護の事を名字で呼ぶと、すかさず訂正された。

『もうルキアもいねーし、いつまでもそんな難しい顔してんなよ』
『…別に…』
『ほら!コレ』

一護は日番谷の眉間をつつくと、顔を覗き込んでにやりと笑う。
日番谷は一護の指を払いのけ、うつむいてしまう。

『オレに会いにきてくれたんだろ?』
『…ちげーよ…』
『じゃあなんだよ。仕事の話ならいつも先に連絡入れるじゃねーか』
『……突然来たら悪いのかよ…』
『別に?オレは冬獅郎が来てくれるだけで嬉しいし』

日番谷が顔をあげると、にっこりと笑った一護。
日番谷が一番好きな一護の顔。

『…いち…ご…』
『おう…なんだよ』

顔を真っ赤にしながら、うつむいたままなんとか一護の名前を呼ぶ。
一護は自分のベッドに腰掛け、微笑んだまま日番谷の次の行動を待った。
日番谷は床に座っていたのだが、ベッドに腰掛けた一護に見下ろされると、居心地が悪そうにもぞもぞしだした。

『冬獅郎…』

優しく名前を呼ばれ、びくんと日番谷の身体がはねる。
その勢いで、思わず上げてしまった顔。
一護と視線がぶつかり、真っ赤だった顔が更にリンゴのようになってしまった。

一瞬固まってしまった日番谷だったが、一護と視線が合うと、その優しい瞳に吸い寄せられるようにふらふらと立ち上がり、一護の方へ足を踏み出した。

『一護…』
『おいで…冬獅郎』
『うん』

小さく返事をすると、それまでぎこちなかった日番谷の動きが滑らかになり、一護の首に手を回して抱きついた。
そのまま腕に力を入れ、しがみつく。
一護もまた、日番谷の小さな背中を力強く抱きしめた。

『オレと二人だけの時はたっくさん甘えるって約束だろ?』
『…し…しかたねーだろ…んなこと言っても…』

一護の首筋に顔を埋めて話す日番谷。
この自分の行動が恥ずかしくて一護の顔を見る事ができない。

『全く…お前はほんっとに意地っ張りだな』
『うるせぇよ…』
『ま、いーや…せっかく冬獅郎が来てくれたんだし。あ、お茶飲もう?』
『あ…うん』

抱きつく事で隠していた真っ赤な顔を、これ以上見られるのは嫌だったが、いくら時間が経ったところでこの顔色はかわらないのは承知しているので、仕方なく日番谷は諦めて、いったん一護の腕から離れた。
相変わらずな日番谷の反応に、一護は愛しさを一層つのらせる。
普段の日番谷からは全くと言っていいほど想像出来ない、一護だけが見る事の許された可愛らしい姿。
赤く染まった頬や耳、困ったようにさまよう瞳、そわそわと落ち着かない仕草も、全て自分だけの者だと思うと、一護は嬉しくてたまらない。
この見目麗しくも、まだまだ子供な可愛らしい隊長が、自分にこんなにも全身で愛情表現をしてくれるのだから、一護も精一杯の愛を捧げたいと思う。

相変わらずぎこちなくベッドに座って、足をぶらぶらさせている日番谷に、一護は紅茶を渡した。
小さな手でそれを受け取った日番谷は、一護を上目遣いで見上げると、はにかんだような微笑んだような、何とも言えない表情でささやくように言った。

『ありがと…』

カップに口を付ける日番谷を見ながら、今度は一護が熟れたトマトのように真っ赤になる番だった。
滅多に見る事の出来ない日番谷の微笑み。
微笑みと呼べるかどうかも疑わしいほど、かすかな表情の変化。
だが、美しい翡翠の大きな瞳が少し細められ、普段は深く刻み込まれている眉間のしわがなくなった事で、まるで天使の微笑みに見える。
少なくとも一護には。

自分の分のお茶を取り、日番谷の隣にかけた一護は、この幸せな時間が少しでも続くよう、ルキアの帰りが少しでも遅くなるように祈った。





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